地域のチカラを災害時にも活かす~東広島市社会福祉協議会~
7月豪雨災害を受け、東広島市社協は「東広島市被災者生活サポートボランティアセンター」をいち早く(7/9に)開設し、地域のチカラを活かす被災者支援を行っています。
裏山が崩れ、自宅の畳の上にも土砂が入り込んだタカヒロさん(仮名)。身寄りがなく、日頃から地域との関わりがほとんどなかったため、被災しても「困っている」と申し出ることはありませんでした。でも、民生委員さんはすぐにタカヒロさん宅の状況を確認し、地域の被災状況と併せてセンターに知らせてくれたので、社協職員の山本さんは1件のニーズとして把握することができました。
タカヒロさんは持病が原因で、人に迷惑をかけないようにと不要な外出をせず、周囲からの手助け等を受けないように暮らしてきました。そんなタカヒロさんに「地区のみんなと同じように、地域の人たちやボランティアさんたちに片づけを手伝ってもらおうや」と、住民自治協議会の会長さんが何度も話をしてくれました。
「ほいじゃあ、わしも歳じゃし、お願いしてみようか」。そこで、タカヒロさんの意に添うよう、センターで丁寧にマッチング(活動調整)しました。会長との信頼関係が芽生えただけに終わらず、隣近所の人たちは、食べ物を差し入れたり、エアコンが効くか心配してくれたり、災害ボランティア活動がある日には、会長や民生委員がさりげなく立ち会ってくれたり。家の片づけが少し落ち着いたころ、「ほんまにありがたかった。感謝しかない」とのタカヒロさんの心からの言葉を、山本さんは聴くことができたのでした。また、このたびの被災者支援全般を通じて、地元の民生委員や自治協と社協のつながりが深まったことも、山本さん、市社協にとって、大きな財産となりました。
東広島市社協は、被災した全地区で、このように日頃からの地域のチカラを活かし、さらにボランティアのチカラをかけ合せて支援を行っています。この支援方法の根底には、タカヒロさんをはじめ“被災者一人ひとりの地域での暮らし”を中心に、これまでの生活と、災害による被災生活と、これからの生活がきちんとつながることを大切にしたいという思いが込められています。
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